筆ペンやボールペンで気軽に書き写すのもよいですが、墨と筆を使って本格的に写経をしてみませんか。毛筆は少し面倒と思う人もいるかもしれませんが、ためしにすずりに少量の水を入れ、ゆっくりと墨をすってみましょう。とてもいい墨の香りがして、心を落ち着けてくれるはずです。ここでは本格的な写経に必要なものを紹介します。
筆
筆は小筆を使います。穂先がするどくまとまっており、弾力に富んでいるものを使いましょう。毛はイタチ毛などがよいでしょう。
筆を使ったあとは、不要の半紙などで十分に墨をとり、穂先が固まらないようにしましょう。水で洗う場合は、墨のついている穂先だけを洗い流すように注意してください。
墨
墨は上質なものであれば、粘りすぎず、伸びもあって、筆が運びやすくなります。墨液を使っても構いませんが、墨をすることで心を落ち着かせ、背筋も自然に伸びてきますので墨をすることをおすすめします。墨は使用後、すり口の水分を拭き取ってください。そのままにしておくとひび割れの原因になるので、乾いた状態でしまうようにしましょう。
すずり
すずりは、わずかな墨で足りますので、小さめのものが使いやすいでしょう。使い終わったら、水洗いしてください。墨が残っていると、次に使うときに古い墨と新しい墨が混ざり、墨色が悪くなります。
写経用紙
写経用紙は、墨のにじみにくい用紙で罫線が入ったものを使います。お手本と用紙がセットになったものもあります。
下敷き
下敷きは写経用紙の下に敷くので、写経用紙より大きめのサイズを選びましょう。
文鎮
文鎮は、書くときに邪魔にならない小ぶりのものを2つ用意しましょう。